|
〜 那須高原で芸術に触れる散歩道 “ニキ美術館”〜
那須高原には美術館や博物館といったミュージアムがたくさんある。その日の天気と気分に合わせて、それらを訪れその芸術性に触れるのもまた“那須高原で暮らす”楽しみのひとつであ る。那須街道を北上し一軒茶屋で左折、二本目の横道を右折し坂道を少し上がると左手に日本屋敷の重厚な門構えの入り口が現れる。ここが女性造形作家ニキ・ド・サンファルの作品だけを展示する世界で唯一の美術館≪ニキ美術館≫である。門を入るともみじの木が多数ある庭園が広がり、遊歩道にしたがって池のある美しい庭園をゆっくりと2〜3分歩くと美術館本館に着く。
入り口から庭園の池の上にかかるガラス貼りの渡り廊下を歩くと突き当たりに、黒いカラフルな馬のような形のしたユニークな造 形物がまず迎えてくれる。思わず微笑みたくなるような雰囲気のコレクションが、このあとの期待感を高める役目を果たしている。この美術館ではニキ・ド・サンファルの立体作品約70点、平面作品約200点を収集していると言われ、このうち巨大彫刻作品を中心に約100点を常時展示している。それぞれテーマ毎に作品は展示され、ニキ・ド・サンファルの人となりと作品がより理解しやすいように構成されている。「芸術家は人々に身近に感じられる存在であるべき」という彼女の基本姿勢は、展示されている作品を見ているとそれが良く理解できるから不思議だ。
ガラス、鏡などを自由自在に扱ってまったく新しい彫刻として生み出した作品『大きな蛇の樹』は、 自然林の美しい庭園を借景とした何ともいえない調和を感じさせ引き込まれてしまう(写真上)。1990年のエジプト神話をテーマにした作品では、ブロンズをニキ流に使いこなしてみせている。高さが3m近くあるカラフルな『ブッダ』の作品に「昔の人々は仏像を見たときそれを自分に近い存在としてとらえていたはずです」というニキ・ド・サンファルの言葉が添えられ、ニキ独自の神の世界を感じることができる。ゆっくりとニキの芸術観に触れていると、自分が那須高原にいることもすっかり忘れてしまう。心をリセットさせるという意味でも、この≪ニキ美術館≫の異次元空間は都会人にお勧めの美術館のひとつである。
by 大貴智
*お送りいただいたコメントは内容を確認の上で掲載いたします coment clic<<here!>>
|